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Vol.7 設計と予算

松・竹・梅といえばお寿司のメニューですが、家のランクにも上・中・並があります。居住性についてのランクもあれば、仕上げ材や設備機器のランクもあります。限られた予算の中ですべてを上ランクにすることはできません。そこで建主はどのランクを優先させるかを選ぶことになるのです。居住性を優先させるのか仕上げ材を優先させるのかは人によって異なります。同じ予算でも予算の配分によっては違った家になるのです。

欧米では家の居住性が何よりも優先され、家が古くなっても家の価値が変わりません。築五十年の家が新築住宅と同じ価格で売買されています。欧米では木造住宅でも100年・200年と長持ちするからです。日本では新しい家に価値があり、家が古くなれば価値がなくなります。築20年か30年で家の建て替えが行われ、ローンの返済が終わらないのに家を建て替える人もいます。

家を建て替える理由はさまざまですが、最近では居住性を求めて家を建て替える人が増えています。檜造りの家も鉄筋コンクリートの家も、住む人が暑さ寒さに我慢できなくなったとき家は建て替えられてしまうのです。家の居住性は上ランクにしたいものです。

家の耐震性や安全性は建築の基本であり、予算によって差がつくことはありません。しかし無理な設計や複雑な構造の家は耐震性が著しく衰えます。単純な間取りに比べて凹凸のある家や複雑な間取りの家は割高になります。間崩れといって基本寸法単位を無視した設計も建材に無駄が出るので建築費は割高になります。これらを意識することで予算を節約することができます。

必要な部屋数を確保するために屋根裏を居室として利用する人が増えています。そのためには屋根を急勾配にしたり、屋根の断熱材を厚くするなど多少の予算が必要です。建築基準法の緩和処置により、地域によっては屋根裏に固定階段を設置することが可能になりました。小屋裏の空間は天井の高さが1.4メートル以下で、床面の広さが直下階の2分の1以下であれば床面積に算入する必要はありません。小屋裏の扱いについては市町村によって解釈が異なる場合がありますので、専門家に相談することをお勧めします。

家の居住性を高めるための予算は節約すべきではありません。断熱・気密・換気・床暖房などに必要な予算は他の要望に優先して確保したいものです。中途半端な断熱性や気密性は却って住み心地が悪くなります。

建築費を調整するには屋根材や外壁材で行います。特に外壁は面積が大きいので、建築費を節約するには効果的です。屋根材や外壁材を先に選ぶ建主もいますが、残りの予算で家の居住性を高めることはできません。屋根瓦に予算をかけても結露が発生する家に住むようでは予算の配分が間違っていると思います。 一般的な2階建ての外壁の面積は200㎡前後です。従って、外壁材の㎡単価が1万円違えば家全体で200万円の差になります。外壁材は種類も多く、価格もさまざまです。居住性・耐久性・耐火性など、家全体のバランスを考えて予算を配分したいものです。

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